8月19日(月)・20日(火)に開催された、ムーブメント教育・療法実践講座に、今年は一日目のみ、娘と参加しました。
初級認定講座と中級認定講座がありましたが、私たちは初級認定講座に参加しました。
午前中は、「ムーブメント教育・療法の基礎~達成課題と発達の考え方~」「保育・教育に活かすMEPA-の基礎」「重症児(者)の療育に活かすMEPA-ⅡRの基礎」と基本の講義が3人の講師の先生方からありました。
ムーブメント活動は遊びを原点にした活動ですが、楽しい!というだけではなく、その活動が、発達支援や健康支援の方法となり得るのは、きちんと裏付ける理論があるからです。こども達、利用者の方がより楽しいと感じる活動を実践していくためには、支援者が、常にこのムーブメントの基礎理論を身につけておくことが大事です。
午後からは<理論と実技>が5人の講師の先生方の指導でありました。
MEPA-Rの発達パターンの理解とそれぞれの遊具を使って、実際の活動に受講者も参加でした。特別実践者で、かしまムーブメント連絡会メンバーのまなぶ君、かおりさん、まいさん、そしてゆみかの4人は全部の活動に参加しました。長くムーブメント活動に参加している障害のあるこどもたちは、いきいきと参加していました。この姿を見ると、親としては嬉しくもあり、このような参加の機会があることに感謝です。
パターンAではユランコを使った活動です。推奨プログラムは基礎的な運動(揺れを中心とした前庭感覚刺激や動きづくり)と身体像を助長するような活動です。
パターンBでは身体図式の発達や動きとことばを結びつける活動、また社会性の発達をうながす友達あそびの楽しさを視点においた活動。今回は、プレーバンドとビーンズバッグを使って遊びました。
パターンCは、運動・感覚分野は(18ヶ月以下)だが、言語・社会性分野が良好な(概ね第5ステージ)の発達を有する対象者の推奨プログラム。
ムーブメントパラシュートの中型(直径5メートル)と大型(直径7メートル)を使いました。こども達が大好きなパラシュートですが、プログラムは多様な使い方があります。そして、これまでも沢山の方法が披露されているので、この遊具担当者は実は一番大変だろうと思います。大型パラシュートでは「かくれんぼ」「☆の世界」「☆占い」となっていたので、どんな活動になるかワクワクして参加しました。
パターンDは、感覚・運動分野の発達が良好(第5、第6ステージに位置する)で、言語・社会性分野の発達が未熟なパターン。このような発達傾向のお子さんたちには、未発達な言語や社会性に目を向けて無理に克服させるのではなく、優れている(得意な)運動・感覚分野の活動を中心に捉えることが大切とあります。ムーブメント活動は成功の喜びが大事なのです。でも未経験にするのではなく、優位なところを伸ばしつつ、スモールステップで未熟な分野も経験をさせてあげる、そして、そぉっとお助けカードを渡してあげつつ失敗の経験ではなく、あ、やれそうだ!という気持ちを引き出す。ここがポイントなのです。
遊具としてスペースマットが登場しました。ねらいとしては、身体意識(身体図式・身体概念)、聴覚と運動の連合。
等尺性の運動やバランス(動的・静的・物的)、視覚・聴覚と運動の連合、色・大きさ・方向性などの要素を含む知覚運動、他社意識、コミュニケーションと沢山の活動をつくれる遊具です。
実際の現場(療育センター、学校、児童デーサービスなど)では、いろいろな発達の方が一緒に活動することも多いので、車椅子のこどもさんも参加できる方法を考えながら、娘と一緒に活動しました。
最後はパターンE。LD児、ADHD児など発達障害児に多いパターンで、全体的には第7ステージ(61~72ヶ月)の発達を有するパターン。創造的運動を中心に、多様な活動を提供するとあります。
遊具として形板が登場しました。ねらいとしては、社会性・想像力・創造性・課題解決能力の向上を中心に。
ひみつのともだちをつくろう!という活動では、共通の仲間をみつけて、「どんな友達ですか?」の質問に「○○○のともだち」です。というおもしろい遊びでした。はじめて出会った仲間のなかで、共通なともだち(たとえば同じ色の服、誕生月など)を探して、一気に仲良しがみつかりました。形板は色(青、ピンク、黄色、)と形(三角形、四角形)と数字が(0~9)あるので、このようなねらいを持つ遊びのプログラムもたくさん作れます。「道をつくろう、道を歩こう」という活動でも、いろいろな歩き方ができます。たとえば一個飛ばしで進む、後ろ歩き、ジャンプ、二人組でなど。また、他の人の動きをまねして動く、他の人と違うやり方で動く、などがあります。最後に二つのチームで、それぞれ「家」を作りました。三角、四角の形を上手く使って2種類の家ができました。私たちのチームは立体型の家ができました。
女性講師5人が連続で登場し、それぞれの遊具で発達パターンを意識しながら活動しました。来年は男性講師5人なんてどうかな?また、全く違う活動が体験できるかもしれません。